2018年5月14日月曜日

深川吟行

私は六甲道勤労市民センター俳句講座と葺合文化センター俳句講座の講師を永年務めていますが、その修了者と在籍者とで組織している千鳥吟行句会の皆さんと、5月10日、念願であった東京・深川の芭蕉の旧跡を訪ねる旅に出ました。ジパングを利用し、ビジネスホテルに泊まる格安旅行です。どこぞの主宰のような、立派な宿に泊まる権威主義的な旅ではありません。新幹線はひかり号。あちこちの駅で後続の列車に追い抜かれながらの、のんびりした旅です。これが私流の主宰の旅。今後も変わることはありません。
 正午過ぎに東京駅に到着し、地下鉄で江東区立芭蕉記念館に向かいました。品川までは雨が降っていましたが、最寄りの地下鉄森下駅に着く頃には雨が上がり、かもめの声が青空から降って来ました。隅田川界隈や芭蕉稲荷など、芭蕉庵が有った辺りを吟行しました。帰って来てから聞いた話ですが、隅田川に沿った芭蕉庵史跡展望公園に安置されている芭蕉象は、朝は北を向いているが、夕方5時を過ぎる頃から、川舟を見送るように西を向くそうです。午後3時から第1句会を開催、関西からの19名に加えて、関東支部から6名の方が参加、25名の大句会となりました。句会終了後、参加者全員が中華料理店に移動、懇親会を催しました。発行所・編集部全員を含めた執行部員と関東支部会員との懇親会となりました。お互いに様々な問題点を語り合い、有意義な会になりました。
 翌日は8時30分にホテルを出発、再び芭蕉記念館に戻り、句会の準備を整えてから、近くにある清澄(きよすみ)公園へ向かいました。途中、高田川部屋、尾車部屋、錣山部屋などの相撲部が有りました。見学は出来なかったのですが、若い力士がまわし姿で出て来たり、自転車に乗って買い物に向かう力士に出会ったり、と近づく五月場所への勢を感じました。
 清澄公園は、紀伊国屋文左衛門の屋敷跡と伝えられる広大な庭園で、さる大名家の下屋敷となりましたが、明治に至って岩崎財閥が購入し、3代に亘って公園として整備したもの。全国各地の名石・巨石が有ることでも有名です。大震災の後、東京都が半分を買い上げて、公園として一般に公開しています。神戸の相楽園の5倍ほどの広さがあり、芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の句を刻んだ、巨大な句碑が建っています。
  午後1時30分から第2句会を開催し、江戸の名残りが残る深川を詠んだ句を楽しみました。終了後、関東支部の皆さんに見送られながら東京駅に向かい、5時のひかり号で関西へ戻りました。何より、関東支部の皆さんとの懇親が図れたことが大収穫でした。お世話になった関東支部の皆さんのお名前を記して、御礼と致します。
  文男・南・彩子・庸久・勤・三樹 の皆様、有難うございました。

   新緑の風をペダルに三段目    伸一路

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